介護中にやけどを負わせてしまった場合の応急処置
高齢者を介護する場合、注意しなければならない怪我のひとつがやけどです。
やけどは高齢者が起こす怪我としても多く、カイロや電気毛布による低温やけど、ガスコンロや仏壇のろうそくでの着衣着火、入浴時のやけどなど生活のあらゆる面でリスクが潜んでいます。
高齢者は若者に比べて皮膚の感覚鈍くなるため、高温の湯と知らずに浸かってしまったり、熱い時に突発的な対応が取れないことで起こりやすくなっているのです。
そのため、高齢者を介護している時も、やけどが起こりうる熱を発するものの扱いには注意しなければなりません。
もし、介護中にやけどを負わせてしまった場合は、早急に患部を流水や氷で冷やすことが大切です。
流水の場合は直接患部に当てず、患部の少し上から水を流す要領で冷やします。
氷を当てる場合も直接ではなく清潔なタオルで包むなどして、患部に強い刺激を与えないようにしましょう。
衣服を着た状態でのやけどであれば、服を脱がせると皮膚がめくれてしまう恐れもあるため、服の上から流水や氷で冷やしましょう。
水ぶくれができている場合は、決して破れないように保護しておくのが大切です。
水ぶくれが破れるとそこから細菌が侵入して感染症を起こす恐れもあるため、外から刺激を与えないようにしましょう。
患部を冷やす場合、同じ部位に氷を当て続けてしまうと凍傷や低体温を引き起こす場合もあるため、患部や体温などを適宜観察しながら応急処置を行うことが大切です。
高齢者の命を守るためにも、日頃から介護中のやけど事故には十分気をつけるようにしましょう。